入院生活3〜5日目
潰瘍性大腸炎で入院した際の、3〜5日目の記録です。主治医からこれまでに行った検査の結果や今後の治療方針・見通しを説明していただきました。
入院3日目
排便15回以上・血便・37.3度
- 5:00
私の潰瘍性大腸炎は夜の腹痛が一番辛いです。一般的にも夜に苦しむ患者さんは多いようです。大体1時間毎に腹痛が来てトイレに入ります。
点滴を引っぱり、周りにも多少気を遣いながら、気怠い眠気と腹痛の中、血混じりの排便をする。ガスかなと思ってもリスキーなので一応トイレ。いつまで続くものか、心が折れそうになります。
- 8:00
朝、陽が昇ると気分も少し落ち着いてきます。バイタル確認、便の回数や状態、腹痛・吐気、お腹の張り具合などひと通りチェックされます。
この日は便の状態を見るため、流さずに呼べ…さらに追加で便をしっかり採取すべしとのこと。別室トイレで持ち運び簡易便器で用を足したら看護師さんに便器ごと回収してもらいました。この期に及んで羞恥心は無く、ただ従います。
- 午後
ほんの少し心身が落ち着いたところで先生から改めて大腸カメラを、という説明がありました。クリニックからの市民病院への紹介で入院し、主治医も変わって致し方なしですが、辛いです。
あの下剤だけは勘弁を…と言うか言うまいかで、先生の方から「辛いだろうから前処置なしで」と神の御告げがありました。検査・治療の善悪は別としても、気持ちを理解してくれて大変有難かったです。
説明を受け同意書にサインし、翌日検査です。検査は嫌ですが信頼できる先生は心強いです。
入院4日目
排便15回以上・血便・37.3度
- 午前
前日から相変わらず、夜は腹痛と排便地獄、昼は熱っぽさや時々吐気く状況が続きます。
市民病院規模だと、先生は午前中に外来で、午後に手術や検査というパターンのようです。なので予定の大腸カメラも午後まで待ちます。
- 14:00
割と早めに呼ばれた方だと思います。事前に決まった時間も無く、先生と検査室の具合で、看護師さんが「呼ばれましたよ」と突然やって来ます。夕方まで待たされるより、早い方が良いです。
検査着に着替えて人生2度目の大腸カメラです。前回はいろいろ考える余裕もまだありましたが、今回は体調がそもそも悪く、耐えることに専念です。なんだかんだで腸の一番奥まで見れたそうです。
- 夜
妻は毎日御見舞いに来てくれて、とても有難いです。今日の大腸カメラを踏まえ明日主治医からの説明を一緒に聞くことになりました。大体はネットで調べているので理解してはいますが。
これで一旦は必要な検査をひと通り終えたので、結果が出て本格的な治療を待つだけの状況です。腹痛と微熱は相変わらず続き、だるい毎日です。
入院5日目
排便15回以上・血便・37.5度
- 6:00
寝て覚めての繰り返しのまま朝を迎え、採血。いつもと変わらずまだまだ全身しんどいです。
看護師さんとも同じやり取りの繰り返しです。ほぼベッドとトイレの往復だけの生活なので、自分でも体力が落ちてきているのがわかります。
風呂に入れないので蒸しタオルで体を拭いたり、ベッドの上で体を曲げ伸ばししたりしてみると、驚くほど衰弱しているので少し焦りを感じます。
- 午前
少しばかり歩いてみます。一応患者それぞれに行動範囲が決められており私は病室内ですが、そこまで監視されているわけでもないですし、点滴を転がしながら談話室まで動いてみます。
結構ふらつき脚の変なところに力が入る感じで、不安はありますが、それなりに歩けたことは良かったです。
- 夕方
妻が見舞いに来てくれたタイミングに合わせて病気の説明を受けます。
全大腸型で全体に炎症・びらん・むくみが有り、中等症から重症なので、まずはステロイド治療、状況を見て血液成分除去療法も視野に入れて治療を進めていくという話で落ち着きました。
入院したばかりで退院の話は気が早いですが、ステロイドが絡むのでほぼ1カ月とのことです。説明は事前学習していたこともありよく理解でき、自分の現状の立ち位置が明確になりました。
大事な難病申請がまだなので、診断書作成を文書センターに依頼すると同時に、先生にも早めにお願いしました。月内処理が大事です。
手続きごとは妻が一生懸命やってくれて大助かりです。心配事を片付けてくれるのに負担ばかりかけて本当に申し訳ない気持ちです。感謝の気持ちでいっぱいです。
入院治療の取組み
潰瘍性大腸炎は20代・30代での発症が最も多く、社会復帰が必須の場合がほとんどだと思います。
現状は完治困難でも、病気とうまく付き合いつつ通常の社会生活を送るためにも、発症段階で、自身の病状・傾向・治療方針、退院後の取組み、再発(再燃)した場合の対応などを視野に入れ、入院中に主治医と相談しておくと良いでしょう。
入院中は主治医はほとんど毎日回診に来てくれるはずなので、その都度小さな不安や質問などを投げかければ、互いに理解して治療を進められると思います。